火曜日

神経症と精神病の違いは何か

神経症の症状というものは、自分が考えても他人から見ても、納得ができるものを指します。例えば高いところが苦手な高所恐怖症などは、他人から見れば何となくどうしてその人がおびえているのかわかります。

強迫性障害、パニック障害なども同様に、どうしてそのような神経症の症状になるのかが理解することができます。

逆に精神病に関しては、なぜそのような状況になっているのか、他人から見てわからない状況が多いです。例えば妄想状態に関しては、精神病の患者しかない現実の理解があって、他人には理解ができません。

こういった人から見て了解が可能であるかどうかが、神経症と精神病の決定的な違いと言えるというのが、昔から言われている論理です。

でもどちらにしても、神経症も精神病という大きなカテゴリーというか、人間の心理面の病気、あるいは障害ということに関して言えば、大きく分けることもないのかもしれません。

また、神経症のほうが精神病よりも病状が軽いと思いがちですが、病状の軽い重いで神経症と精神病の症状などを比較しているわけではありません。

精神病の症状チェックガイド

日曜日

神経症と不登校について

神経症の方で不登校になる方はたくさんいます。特に対人恐怖に陥ると学校になんて行けなくなります。不登校になるとますますその恐怖症などの神経症はエスカレートしてしまいます。

普通のひきこもり状態と違って、神経症的な症状があっての不登校なりひきこもりになると、放っておいてもなかなかその状態から抜け出せない状態になると思います。

かといって無理して学校に行かせいようとしても逆効果なので、そういった場合はまず医療機関にかかってしっかりと治療することが必要だと思います。

学校に行けなくても、現在ではそういった方のフリースクールなどがありますから、関連する場所に治療が進んだら行った方がいいです。

ただ治療のほうは時間がかかると思います。それでも少しずつ改善できるように神経症を持つご家庭の方も協力していく必要があります。

ただ協力といっても暖かく見守るといった姿勢で行わないと、症状が悪化してしてしまいます。

月曜日

神経症で障害年金は取得可能か

神経症の場合でも障害年金を申請することは可能ですが、どうしても障害年金の場合は神経症よりも対象となる症状として、統合失調症やうつ病、装うつ病、てんかんなどが対象になっていますから、神経症圏での年金受給は難しいかもしれません。

仮に神経症のパニック障害や、不安障害などでは症状が重くないと、取得できても障害年金3級にしかならないかもしれません。

障害年金3級の場合だと、実質年金を受給できませんから、対してメリットはないかもしれません。

ただパニック障害や不安神経症などの診断があっても、うつ病を併発していたりしていれば、障害年金が通る可能性が高くなります。

うつ病や躁うつ病などの症状があったり、多少の精神病症状がある場合は、医師にしっかりといって診断書を書いてもらう必要があると思います。

土曜日

神経症性うつ病について

神経症性うつ病は、最近では非定型うつ病という名前で言われていたりするものです。神経症性うつ病とうつ病がどう違うのかということになりますが、基本的にうつ病の場合は一般的に言われているのが、勤勉で何事にもまじめで、責任感があってというような人間性をイメージします。

そしてうつ病になると全てに興味をなくしたり、心がふさぎこんでしまう、食欲の低下、不眠がちになるといったような症状を思い浮かべると思います。

ですが非定型うつ病(神経症性うつ病)の場合は、このような一般的に言われているうつ病のカテゴリーには当てはまりません。

むしろ逆で神経症性うつ病は、自分が楽しいことには反応して楽しめるし、食欲は逆に過食傾向になり、過眠傾向になりやすいという特徴があります。

神経症性うつ病は特に20代から30代の方がなると言われていて、ふさぎこんでしまうというよりも、イライラしたり、落ち着かなくなったりするもの特徴的です。

最近ではこの神経症性うつ病の方が徐々に増えているようです。

日曜日

子供の神経症の症状

神経症は子供でもなります。ただ大人のように抗不安薬や抗精神病薬をたくさん飲むことはできないので、いかにして環境を変えてあげられるかがカギになります。

具体的な子供の神経症の症状としては、よくあるのが夜尿症、指しゃぶり、過食、偏食、恐怖症、便秘などあげたらきりがないほど、子供にも神経症の症状がたくさんあります。ビートたけしがよく、顔をぴくっとさせたりしてますが、あれはチックという子供の頃になる神経症の症状の一種です。

中には引きこもりになってしまうこともありますが、成人になればおさまる症状もあります。

これらの子供の神経症の症状の原因に関しては、ほとんどが家庭環境によるものが多いと思います。基本的に子供の世界は家庭内環境がその多くを占めているのですから。

ということは親との関係が、一番大きいのではないかと考えられます。余りにも神経質に子供を締め付けすぎてしまうと、かえって子供に神経症の症状を植え付けてしまう結果になります。おねしょをしてしまう子供に対して、さらにガミガミ言ってしまったりすると、大人になってもその症状が抜けなくなってしまいます。

このような子供の神経症の症状を、治療するには薬の力に頼るのではなく、もう一度子供がのびのびと生活できる環境を、考えなおしてあげることが何よりも大事になってくるのではないかと思います。

木曜日

不安神経症の薬

不安神経症の薬としては、有名なものをあげるとデパスという不安神経症の薬があります。抗不安薬のなかでもベンゾジアゼピン系と呼ばれる薬です。

最近チョコレートにもよくつかわれている言葉ですが、GABAと呼ばれる脳内の神経系に作用する効果を持ち、不安感を取り除いてくれます。

デパスの場合、不安神経症の薬としてだけでなく心身症、うつ病、睡眠障害にも用いられますので、適応範囲は広いと思います。

副作用はあまりない薬剤ですので、医師の指示通りに服用していれば問題ないと思います。ただ自分で服用を勝手に中断してしまうと、不安感が強くなったり、焦燥感が伴いますのでやめましょう。

仕事上のストレスで頸部や背部に痛みを感じるようになった場合に服用されることが多いようです。

摂食障害の治療法

摂食障害の治療法としては、拒食症の場合はまず身体的に痩せてしまって、かなり危険な場合がありますからら、まずは身体的な問題部分からの治療が優先になってきます。

身体的な治療が終わってから、その次に精神科の治療になります。精神科の治療の場合は、個人の拒否的な認知を治す精神療法が行われます。家族の問題が大きい時は家族療法を行います。それと随時栄養指導を取り入れたりもします。

過食症の場合は、以上の治療法のほかに薬物療法として、選択的再取り込み阻害薬(SSRI)と呼ばれる新しい抗うつ薬がある程度の効果があるようです。

過食症は一種アルコール依存症などの疾患にも共通するものがあるといわれていて、過食症の人同士の集まりを形成して、集団で助け合う自助グループが最近になって数多くつくられているので、そういったものに参加するのも治療的効果として期待ができるものです。

月曜日

神経性大食欲症(過食症)

神経性大食欲症はいわゆる過食症といわれる神経症的な症状の一種です。

主に女性に多いこの症状は17歳から20歳くらいの若い時期に発症して、拒食症よりもなる確率は高いと言われています。

男性でもなる方はいますが、女性に比べると10分の1くらいです。

原因としては、生活上の様々なイベントに遭遇した時に発症するケースが多く、最近の研究では脳内のセロトニンの機能障害が言われています。

具体的な症状としては、週2回以上過食が3ヶ月続けば過食症と診断されます。

過食症には2パターンあって、たくさん食べた後に自分で吐いてしまったり、利尿剤を乱用いしたりといった排出型と、絶食行為や過激な運動をする非排出型に分けることができます。

拒食症の場合、過食症と比べると他の問題行動、たとえば大量飲酒、暴力行為、自傷行為が伴っているケースが多いと言われています。もしかしたら、気分障害とか人格系の障害などといった、精神症状ともに併発している可能性もありうるようです。

金曜日

神経性無食欲症とは

神経性無食欲症を別の言葉で言うと、拒食症という言葉になります。

一般的には拒食症と呼ばれることが多いようですが、正式には神経性無食欲症ということになります。

拒食症を発症するのは女性が多いと言われています。そして年代で見ると主に13歳から20の間の年代に起こりやすいです。

特にモデルとかバレリーナと行った痩せなければならないような仕事をしていると、さらに拒食症になりやすいようです。

原因はまだはっきりしていないですが、性格的には強迫的に物事に取り組みやすい人に多く、家庭環境などのストレスによっても引き起こされるようです。

症状は常に自分は太っていると思い込んでいて、他人から見れば恐ろしく痩せていても自分では納得ができず、食事を取ろうとしません。

もしくはむちゃ食いをした後に、喉に指を入れて吐き出すという拒食症の中でも排出型と呼ばれるタイプもあります。

いかに拒食症に陥った人の自分のゆがんだボディーイメージを改善していくかが重要になってきます。

水曜日

解離性健忘

解離性健忘とは、最近の身近に起こったことの記憶が、脳の異常がないにも関わらず起こる神経症のことです。

健忘になる出来事は、突発的な事故とか身近な人の死とか、相当なショックな出来事に関係しています。忘れてしまっている範囲は、全部ではなく部分的に記憶がない状態がほとんどです。

健忘の状態になると、当人は不安になり、落ち着かなくなったりたまに抑うつになるケースもあるようです。

例えば格闘技の試合で、その試合の出来事が全く思い出せないという状態になります。

これは脳の働きで、ショックな出来事から人を回避しようとする働きが原因で起こるのだと思います。

月曜日

PTSD(外傷後ストレス障害)

PTSD(外傷後ストレス障害)は、阪神淡路大震災やベトナム戦争を思い出していただけるとわかるように、人間にとって究極的にストレスの多い出来事に合った時に引き起こされる障害です。

PTSDの症状は、生活上の様々なことに関して無感覚になったり、実際に起きた出来事をリアルに思い起こすフラッシュバックという症状、アヘンドニアという快楽喪失状態などがあり、それとともに自律神経が過覚醒を起こしたり、抑うつ状態になったりします。

通常はショックな出来事から、数週間から数か月後に発症するので、すぐにそのような状態にはならないです。

PTSDの多くは、治療によって回復していきますが、中には症状が慢性化してしまうこともあるようです。

薬物療法としては、現在抗うつ薬や抗不安薬を使用することが多いようです。

できれば薬物療法だけでなく、いろいろな周囲のサポートが必要になってくると思われます。

土曜日

急性ストレス反応

急性ストレス反応とは、あるストレスに対して引き起こされる一過性の障害です。

どんなストレスによって急性ストレス反応が引き起こされるかというと、たとえば家が火事に合ったとか肉親の死や、事故にあったとかといったような出来事に対して引き起こされます。

ストレスの原因は人によって違いますし、どれだけストレスに対して強いかどうかというレベルも急性ストレス反応が引き起こされるかどうかのカギを握っています。

たとえ同じ環境のストレスを他の人間も受けていたとしても、すべての人がストレス反応が起きるわけではないということです。

急性ストレス反応の具体的な症状は、初期の段階は刺激があっても理解できない等の、注意力がなくなってしまいます。その後パニック不安や発汗をしたりといった自律神経症状が見られたりします。

ほとんどの場合は、ストレス反応を引き起こす原因となる出来事から2~3日後には落ち着く一過性のものです。

稀にその間の出来事を完全に忘れてしまっている場合もあります。これは人間の脳の防衛機制が働いたためと考えられます。

水曜日

神経症におけるとらわれの機制

神経症の症状がでる理由として、精神科医である森田正馬は神経質性格の中に起こる「とらわれの機制」に原因を求めました。

とらわれの機制とは、精神相互作用と思想の矛盾に分けることができ、精神相互作用は心臓に注意を向けることによって別に病気でもないのに、心臓が苦しくなったりしてしまうという作用です。注意を向ければ向けるほど自律神経に作用して一層心臓の動悸がはげしくなるという悪循環に陥るのです。

思想の矛盾は、たとえば人前に出ると緊張して赤面してしまう人がいたとして、その人が神経症になりやすい神経質性格ならば人前にでてもっと堂々としていなければ強いという意識をすればするほど、赤面してしまうのです。

森田正馬はこうして自分で意識すればするほど悪循環を起こす、神経症の発展につながるとらわれの心理があるということを示しています。

赤面症などの神経症の場合は、まずそういった自分の頭で何とかコントーロールしようというとらわれの認知を変えていく方法が神経症の改善に役立ちます。

月曜日

神経症における内観療法とは

神経症によく用いられる治療法に内観療法というものがあります。これは日本でできたもので、普通の専門家ではない人がつくったものです。

内観療法をどのようにしていくかといと、簡単にいうと昔のことを思い出して、そこで徹底的に内省して今までのであった人々に感謝していくことを通して、自分の中にある自分における執着心を取り除くものです。

今までにしてもらったことや自分がそれに対して返したこと、迷惑をかけてしまったことなどを、人生の段階を踏んで思い出していきます。

内観療法自体はもともと非行や犯罪を起こした人を更生させるのが狙いで行われていたものです。その後にアルコール依存症などにも適応されるようになり、今では神経症の治療でも用いられるようになりました。

多くは医療機関で実施している場合が多いと思いますが、専門書を読めば自宅でもできるものなので、神経症で辛いなら少し試してみてもいいかもしれませんね。

日曜日

神経症における自律訓練法

神経症にも自律訓練法が効果的なようです。

自律訓練法は、簡単に言えば自己暗示の練習をして、全身をリラックスさせて、自分で心の状態を穏やかにうまくバランスよく保つようにする訓練法です。
通常1日に3回ほどを短時間行います。

手順としては、
①自分の心の中で「気持が落ち着いている」というふうに唱えます。

②次に「手足が温かい」など体の部分に集中していきます。

これはイスに座って行ってもいいし、寝ながら行うこともできますが、寝ながらだと本当に寝てしまう可能性もあるので、座ってやった方がいいかもしれません。

自己暗示をしてもなかなか最初のうちはうまくいかないかもしれません、ですが何回かやっていくと本当に手足が暖かくなったり、気持が落ち着いてくるものです。

自律訓練法は神経症の方の場合は、特に緊張感が多い人に行われるようです。神経症の治療としては、自律訓練法を補助的に使っていって、他の療法や薬物療法と組み合わせていきます。

土曜日

神経症と脳の関係

最近の研究では神経症を解明するために、脳内の研究が進んでいます。

神経症の原因として考えられているのが、脳内の物質であるセロトニン、ドーパミン、GABA、ノルアドレナリン等の物質が関係しているという研究結果があります。セロトニンやノルアドレナリンは神経症だけではなく、うつ病の原因と考えられている物質で、ドーパミンは統合失調症との関係性があるとみられています。

これらの脳内物質がきちんとバランスが保たれていればいいのですが、このバランスが崩れてしまうと様々な神経症状等が出現するというわけです。

ですがこれらの神経症などとの関係性がわかると、それに適した薬ができて、はっきりと治療法が見えてきます。

例えば神経症のなかでもパニック障害では、抗うつ薬であるイミプラミンが効果的だということで使用されるようになりました。抗うつ薬はセロトニンやノルアドレナリンに作用する薬ですから、それがパニック障害にも効果があったということは、やはりセロトニンなどの脳内物質が関係しているということがわかります。

もちろん脳内物質を100%神経症の原因とは考えるわけではないですし、薬物療法だけで神経症状が完治するかどうかはわかりません。

ただある程度脳内物質の原因が分かれば、そしてこれからさらに脳内の研究が進めば、かなり神経症にもより効果的な薬が出てくる可能性は高いと思います。

金曜日

神経症における集団精神療法とは

集団精神療法も神経症だけではなく、うつ病や他の精神病に対しても有効な治療法の一つです。

集団精神療法は、グループになっての話し会いがメインになります。

人数はさまざまですが、7人から10人程度で行うのが通常です。時間も行う場所によっても違いますが、極端に長いということはないです。

神経症では、特に社会不安障害に対して、この集団精神療法が使われることが多いです。

具体的には、いろいろな自分の症状をグループ内で話し合う中で、より自分を客観的に見れたり、他の人の意見を聞いて情報を得たりすることによって、神経症の症状を抱えているのが自分一人ではないんだということを知ることにこの治療法の良さがあります。そして、自分の症状について話すことによって肩の荷が少し下りるということもあり、有効性が認められています。

多くは心理療法士などのスタッフがいて行うのが多いですが、神経症の同じような症状の人たちだけでグループを形成して、自分の体験、他の人の体験、アドバイス等について話し合うセルフヘルプグループと呼ばれるものもあります。

木曜日

神経症における家族療法とは

家族療法は神経症のみならず、精神病でもよくいわれる治療法です。

家族療法の基本的な考えは、実際に神経症に罹っている人とその家族関係を改善させることによって、神経症の症状を和らげていこうとする考えです。

家族関係の中でもとくにコミュニケーションの部分に焦点を当てます。

とはいっても神経症の原因がすべて家族の関係にあるわけではないので、それは誤解しないようにしてください。


この家族療法をよく用いる神経症の症状としては、特に摂食障害や中学生や高校生などの思春期に起こりうるケースによくつかわれるようです。

例えばですけど、親子関係で過保護すぎるとか、家族自体が本人にストレスをかけている家族環境では、まず家族の方にも病院に来てもらって、神経症という症状についての正しい知識を認識してもらうことから始まると思います。

このように家族の環境を良くすることで、少しでも患者さんのストレスを軽減していくことによって、摂食障害等の神経症状の改善を促していくのが家族療法のあり方です。

火曜日

神経症と遺伝の関係

神経症が遺伝と関係性があるという説が最近では優勢になってきています。

以前は神経症の精神的な症状は、心理的な原因によるものと考えられていました。

もちろん心理的な要因も神経症の原因の一つですが、遺伝と身体的な原因もあるといわれています。

神経症の中でもパニック障害や、強迫性障害、恐怖症、不安障害などでは、自分の身内にも同様の症状のあるパターンがあるといわれています。

特にパニック障害の場合は家族にパニック障害の人がいると、その発症率が5倍ほどの確率で発症するという研究報告があります。

とは言っても遺伝率でいえば30パーセントくらいの値なので、精神病の症状である統合失調症などと比べると決して高くはなく、半分以上の神経症の発症の原因は環境ということになります。

遺伝といっても同じ環境のもとに暮らしているから多いということも言えますので、まだまだ原因の方は研究が進んでいくと思われます。

月曜日

神経症傾向

神経症傾向という言葉は、日本語に訳したもので、英国の心理学者であるアイゼングというほとが提唱した言葉です。英語で言うとニューロティシズムという言葉になります。

日本の精神科医で森田正馬が提唱した神経質性格と似たようなものです。

このアイゼングという先生は神経症になりやすいかどうかの性格検査を作りました。モーズレイ性格検査という名前です。

モーズレイ性格検査の具体的内容は、まず神経症傾向、外向、内向性という軸をつくり、それによって神経症になりやすいかの判断の目安にするわけです。

24項目の質問があり、それぞれ「はい」か「いいえ」で答えていきます。「はい」が2点で「いいえ」が2点になり、「どちらともいえない」が1点で合計を出します。

これが39点以上だと神経症傾向が非常に強く、29点以上でも神経症傾向が若干あるということになります。

誤解されないように、この検査で仮に48点でも神経症であるということにはなりません。あくまで神経症になりやすいということを表しているのに過ぎないので、誤解しないようにしてくださいね。

機会があれば試してみてください。

日曜日

森田療法とは

神経症の治療でよく用いられるのが、森田療法というものです。森田療法はその名の通り森田正馬という先生がつくった療法です。

本人も神経症のいわゆるパニック障害に、悩まされていたようです。

とくに森田療法では、神経質な性格の神経症に効果的であると考えられてきました。神経症の中でも強迫性障害、社会不安障害、パニック障害、心気障害などに適応されてきました。

今では神経症のみならず、うつ病などの病気にも発展して用いられています。

森田療法の特徴のポイントは「あるがままを受け入れる」というところにあります。簡単そうで難しそうですが。

不安や恐怖を自分自身で取り除こうと必死になればなるほど、神経症という症状から回復することは難しくなるということです。

取り除こうと必死になるのではなくて、そのままの自分を受け入れることができれば自然と回復に向かうというのが基本的な森田療法の観点なのです。

段階があって4つの段階に分かれていて、それらを一つずつ行っていきます。

具体的な森田療法については、次の機会に詳しく紹介していきたいと思います。

土曜日

神経症になりやすい性格とは

神経症という症状にもなりやすい性格とそうではない性格というものがあるようです。

神経症にかかりやすい性格の大きな特徴としては、非常に神経質であるという点が挙げられます。

自分自身もパニック障害であったという森田療法で有名な森田正馬という人は、こういった神経症に陥りやすい神経質な性格のことを神経質性格と名付けました。

この神経質性格は、まず内向的であるということ、そして自己内省的であるということ、次に物事に敏感であったり、心配性で小心な部分があるといわれています。あらゆる物事に対してくよくよしやすい傾向にあるとも言えます。

森田はこのような性格傾向をヒポコンドリー性基調と名付けました。

神経質性格は一見性格的に弱いように見えますが、すごく完全主義で、高い理想を持ち、頑固で負けず嫌いな強い部分も反対に持ち合わせているということです。

逆に強い部分があるために、弱い部分が受け入れられないのではないかと考えたわけですね。

森田はこのような神経質性格は生まれもった素質だという見解を出しているようです。

金曜日

心気障害

心気障害は、身体的な部分に集中して自分でおかしいと思い、病気だと思い込んでしまいます。実際に内科に受診に行っても特に異常はないわけですが、そのことに納得がいかず、次から次へと病院を変えるということもあるようです。

心気障害のような神経症は、かなり頑固に自分の体の部分の疾病を確信していますので、なかなか精神科にかかるということはないようです。

このような神経症は男性でも女性でも起こることであり、家族の要因や罹患の原因はあまりはっきりしていないのではないかと思います。

症状の経過としては、慢性的になりやすく、特に身体的に異常はないがないかなどの精神科以外の受診を継続していくこともあるようです。

神経症の中でも自分が神経症であるとなかなかわかりにくい症状といえます。

火曜日

身体化障害

身体化障害は特に体を調べてもとくに異常はないのですが、体の症状としてでる神経症です。神経症の中でも古い分類ですが心気神経症という位置づけになっています。

だから精神科に診てもらうまでには、内科や外科に行ってから随分と期間が経ってからになるケースが多いようです。

神経症的な身体的な症状には、消化器系統の吐き気などの症状、皮膚系統のかゆみや痛みなどの症状があります。女性であれば月経などの異常がでたりします。抑うつ感や不安感などの症状もでます。

こういった神経症状は慢性的になかなか症状が改善されないという特徴があり、男性よりも圧倒的に女性に多いという報告があります。

心気神経症の発症時期は成人のわりと早い段階に起こります。

治療としては精神科に通うのが一番なのですが、身体化障害は身体に異常をきたすものですから、なかなか精神科にかかる機会はないようですが、検査をしても異常が見つからない場合は早期に精神科にかかる方がよいと思います。

理由がはっきりしないので、無意味に薬を乱用してしまう可能性もありますので、注意が必要です。

月曜日

強迫障害

強迫障害には大きくいって二つの症状があるといわれています。

一つは自分自身でもわかっていながら、ある思考が頭に浮かんできてしまう強迫観念というものと、何度も同じ行為を繰り返さずにはいられな強迫行為というものがあります。

それらをまとめて強迫障害という神経症状の一種です。

強迫観念の例としては、たとえばトイレで便座が汚れていると思って座れない、電車のつり革が汚くて触れない等の不潔恐怖と呼ばれる思考が特徴です。

それに伴って、自分の手が汚れているという強迫観念から何十回も手を洗うという強迫行為をします。これなんかは結構有名ですね。

他にもドアの取っ手の部分などもあります。共通しているのは、自分以外の他人が使ったものに対してのものです。

強迫行為としては、手を洗うという行為だけではなく鍵をきちんと閉めたかどうか、ちゃんとガスを消したかどうかなどの行為を繰り返したりします。

発症時期としては、子供の時期から成人期の範囲で見られ、男女比はほぼ同数です。

強迫障害の治療法としては、神経症でよく行われる認知行動療法と、抗うつ薬などの薬物療法が中心です。また、薬物療法に関しては、抗うつ薬だけでなく抗精神病薬のリスパダールを使用することもあるようです。

日曜日

全般性不安障害

全般性不安障害は、通常よりも生活上様々なことに関して過度に心配して、未来に対しても常に不安感をもち、その状態がずっと継続する神経症の症状の一種です。

例えばだれか自分の大切な人が事故になるんじゃないか、病気になるんじゃないかというパターンです。

普段の我々にも常に不安というものはあります。ですがその不安感が慢性的に起こるということはないですよね。どこかで納得したり自分で解消したりして対処しているものです。

この全般性不安障害の症状ではパニック障害のように強くはないですが心臓や呼吸が激しくなったり、手のひらに汗をかいたり、震えたり、睡眠障害を起こす場合もあります。

特に女性がかかりやすいと言われています。原因としては、ストレスなどの環境が要因として考えられています。

<治療>
治療方法としては、神経症の症状によく用いられる認知行動療法と、抗うつ薬も効果を発揮すします。中でもセディールというSSRIの抗うつ薬がよく用いられます。

土曜日

パニック障害の特徴

パニック障害の特徴は、混んでいる電車内、車の運転中などの状況において、その閉塞感から動悸がしたり、めまいを起こしたり、冷や汗をかいたりといった症状に見舞われる神経症の一つです。

確かに逃げ場のない状況というのは、普通に言ってもストレスのかかる状況ですし、落ち着かないと感じることも多いですよね。

パニック障害になるということは、逃げ場がないという心理的不安が他の人よりも何倍も強くなっているということではないでしょうか。

ちなみにこの神経症の場合は、つまりはパニック状態になるということですが、パニックといってもその場ですぐに意識を失い、倒れてしまうこともあります。

一度この状況を経験してしまうと、再び同じような症状に見舞われるのではないかと恐怖心ができてしまうケースが多いです。

そういったことになると、恐怖心でその場に行くことができなかったり、強い不安感を抱くようになってしまいます。エスカレートしてしまうと外に出れないで引きこもってしまうこともあります。

<治療>
治療法は精神分析で有名なフロイトと日本では森田療法で有名な森田正馬が精神分析療法を編み出し、それを行いつつ、薬物療法でも抗うつ薬や抗不安薬であるメイラックスやワイパックスを服用するなど、心理的療法と薬物療法を組み合わせて行うといった治療が現在の主流のようです。

金曜日

特定の恐怖症

神経症の一つであるいわゆる恐怖症といわれる症状において、特に限定的なものに対しての恐怖を伴うものもあります。

例をあげると、雷、犬、高所、暗闇、閉所など他にも多数あると思われますが、よく言われるのが高所恐怖症とか、閉所恐怖症等は、かなりの人数でいるのではないかと思います。

恐怖症レベルの場合は、神経症のレベルということですから、実際にそのような特定の対象に合ってしまった時は、パニック状態に陥ったりもすると思われます。

このような特定の恐怖症は、だいたいにおいて小児期から成人期にかけての比較的若い時期に発症しますので、放っておくと大人になっても改善されないといったことにもなります。

<治療>
あまり生活上不利な場合は治療をすることをお勧めします。
治療には、抗うつ薬や抗不安薬などを服用しながら、恐怖という認知を変える心理的な、認知行動療法という治療を行うことで改善されるケースが多いです。
大方はこの2種類を併称していく形で行われていくと思います。

木曜日

社会恐怖症

対人恐怖症とかつてよくつかわれていた名称ですが、最近では社会恐怖症などと正式に言われているようです。

それはさておき、対人恐怖症はその名の通り、大勢の人の前で話をするときに極端に緊張してしまって、それこそ声も震えて話あができない状態になったりするのも社会恐怖症といわれる神経症です。

話声だけでなく、顔が赤面してしまったりもします。

具体的にどのような場面で社会恐怖症の症状が出るのかというと、結構多いのが結婚のスピーチ、仕事だったら会議で発表しなくてはいけない時などは多いです。

発症時期としては、自分の自意識という感情が芽生える小学校、もしくは中学校あたりから見られるようになります。

人前で話さなければ、普通に生活をすることはできるとは思いますが、社会的にみると結構不利なことが多いと思うので、早期に治療する必要もあるかもしれません。

治療では神経症ではよくつかわれるロールプレイなどで慣らすなどの心理的な治療法もあります。


この社会恐怖症といわれる神経症には、対人恐怖症だけではなく、自分の臭いに過度に敏感になって周りがきになる自己臭、電話恐怖、正視恐怖などの症状があります。

現代では結構気にされる方も多いと思います。最初は何となく気になるところから、膨らんでいくと自分の中で恐怖心になっていくのがこの神経症の特徴です。

水曜日

空間恐怖

空間恐怖とはある特定の場所にいるときに起こる異常な恐怖のことを言う神経症の一種です。

特定の空間とは、例えば電車の中(特に地下鉄)とか、バスの中、人の多い場所、エレベーターの中などのことを指します。

これらに共通していることは、逃げ場がないということです。

簡単に地下鉄から出ることが困難なように、八方塞がりなイメージをきっと抱いてしまうんだと思います。

空間恐怖が起こると中には、パニック発作が起きたり、抑うつ症状が出てしまったり、中には強迫症状がでる人もいるようです。
また、外に出ることが怖くなり引きこもりになるケースもあるといわれています。

空間恐怖があるといっても人それぞれに症状の出方も、どの場所で恐怖を覚えるかも違いがあります。

特に男性よりも女性に多いと言われています。

空間恐怖の分類としては神経症の中の恐怖性障害に分類されます。

治療としては薬物療法と認知行動療法を組み合わせていくことになると思います。

神経症とは

神経症は心因性と言われる自分の心の部分で起こる症状です。

対人恐怖などは神経症の症状の一つですが、これは自分の意識(心)のなかで苦手だという思いが人よりも何倍も強いということです。

強迫性障害の場合も何度も確認せずにはいられない症状があったり、何度も執拗に手を洗わないと気が済まない等の状態があり、それらも心のトラウマなどの部分で起きていると考えられます。

神経症が重いと社会生活を送る中で、生活がしづらい問題が多く出てきてしまいます。

症状も多岐にわたります。

神経症も精神医学のなかの範疇に属しますが、精神病といわれる疾患のように、入院したり、障害の分類で年金を得たり、福祉を受けられるわけではないのですが、しっかりと治療をすれば時間はかかるかもしれませんが、慢性的な精神病と比べると十分克服できるものであるということです。

新憲章の治療としては、まずは薬で症状を和らげ、心理的なサポートや治療法をすることで改善するケースが多いです。