強迫障害には大きくいって二つの症状があるといわれています。
一つは自分自身でもわかっていながら、ある思考が頭に浮かんできてしまう強迫観念というものと、何度も同じ行為を繰り返さずにはいられな強迫行為というものがあります。
それらをまとめて強迫障害という神経症状の一種です。
強迫観念の例としては、たとえばトイレで便座が汚れていると思って座れない、電車のつり革が汚くて触れない等の不潔恐怖と呼ばれる思考が特徴です。
それに伴って、自分の手が汚れているという強迫観念から何十回も手を洗うという強迫行為をします。これなんかは結構有名ですね。
他にもドアの取っ手の部分などもあります。共通しているのは、自分以外の他人が使ったものに対してのものです。
強迫行為としては、手を洗うという行為だけではなく鍵をきちんと閉めたかどうか、ちゃんとガスを消したかどうかなどの行為を繰り返したりします。
発症時期としては、子供の時期から成人期の範囲で見られ、男女比はほぼ同数です。
強迫障害の治療法としては、神経症でよく行われる認知行動療法と、抗うつ薬などの薬物療法が中心です。また、薬物療法に関しては、抗うつ薬だけでなく抗精神病薬のリスパダールを使用することもあるようです。