神経症が遺伝と関係性があるという説が最近では優勢になってきています。
以前は神経症の精神的な症状は、心理的な原因によるものと考えられていました。
もちろん心理的な要因も神経症の原因の一つですが、遺伝と身体的な原因もあるといわれています。
神経症の中でもパニック障害や、強迫性障害、恐怖症、不安障害などでは、自分の身内にも同様の症状のあるパターンがあるといわれています。
特にパニック障害の場合は家族にパニック障害の人がいると、その発症率が5倍ほどの確率で発症するという研究報告があります。
とは言っても遺伝率でいえば30パーセントくらいの値なので、精神病の症状である統合失調症などと比べると決して高くはなく、半分以上の神経症の発症の原因は環境ということになります。
遺伝といっても同じ環境のもとに暮らしているから多いということも言えますので、まだまだ原因の方は研究が進んでいくと思われます。