木曜日

不安神経症の薬

不安神経症の薬としては、有名なものをあげるとデパスという不安神経症の薬があります。抗不安薬のなかでもベンゾジアゼピン系と呼ばれる薬です。

最近チョコレートにもよくつかわれている言葉ですが、GABAと呼ばれる脳内の神経系に作用する効果を持ち、不安感を取り除いてくれます。

デパスの場合、不安神経症の薬としてだけでなく心身症、うつ病、睡眠障害にも用いられますので、適応範囲は広いと思います。

副作用はあまりない薬剤ですので、医師の指示通りに服用していれば問題ないと思います。ただ自分で服用を勝手に中断してしまうと、不安感が強くなったり、焦燥感が伴いますのでやめましょう。

仕事上のストレスで頸部や背部に痛みを感じるようになった場合に服用されることが多いようです。

摂食障害の治療法

摂食障害の治療法としては、拒食症の場合はまず身体的に痩せてしまって、かなり危険な場合がありますからら、まずは身体的な問題部分からの治療が優先になってきます。

身体的な治療が終わってから、その次に精神科の治療になります。精神科の治療の場合は、個人の拒否的な認知を治す精神療法が行われます。家族の問題が大きい時は家族療法を行います。それと随時栄養指導を取り入れたりもします。

過食症の場合は、以上の治療法のほかに薬物療法として、選択的再取り込み阻害薬(SSRI)と呼ばれる新しい抗うつ薬がある程度の効果があるようです。

過食症は一種アルコール依存症などの疾患にも共通するものがあるといわれていて、過食症の人同士の集まりを形成して、集団で助け合う自助グループが最近になって数多くつくられているので、そういったものに参加するのも治療的効果として期待ができるものです。

月曜日

神経性大食欲症(過食症)

神経性大食欲症はいわゆる過食症といわれる神経症的な症状の一種です。

主に女性に多いこの症状は17歳から20歳くらいの若い時期に発症して、拒食症よりもなる確率は高いと言われています。

男性でもなる方はいますが、女性に比べると10分の1くらいです。

原因としては、生活上の様々なイベントに遭遇した時に発症するケースが多く、最近の研究では脳内のセロトニンの機能障害が言われています。

具体的な症状としては、週2回以上過食が3ヶ月続けば過食症と診断されます。

過食症には2パターンあって、たくさん食べた後に自分で吐いてしまったり、利尿剤を乱用いしたりといった排出型と、絶食行為や過激な運動をする非排出型に分けることができます。

拒食症の場合、過食症と比べると他の問題行動、たとえば大量飲酒、暴力行為、自傷行為が伴っているケースが多いと言われています。もしかしたら、気分障害とか人格系の障害などといった、精神症状ともに併発している可能性もありうるようです。

金曜日

神経性無食欲症とは

神経性無食欲症を別の言葉で言うと、拒食症という言葉になります。

一般的には拒食症と呼ばれることが多いようですが、正式には神経性無食欲症ということになります。

拒食症を発症するのは女性が多いと言われています。そして年代で見ると主に13歳から20の間の年代に起こりやすいです。

特にモデルとかバレリーナと行った痩せなければならないような仕事をしていると、さらに拒食症になりやすいようです。

原因はまだはっきりしていないですが、性格的には強迫的に物事に取り組みやすい人に多く、家庭環境などのストレスによっても引き起こされるようです。

症状は常に自分は太っていると思い込んでいて、他人から見れば恐ろしく痩せていても自分では納得ができず、食事を取ろうとしません。

もしくはむちゃ食いをした後に、喉に指を入れて吐き出すという拒食症の中でも排出型と呼ばれるタイプもあります。

いかに拒食症に陥った人の自分のゆがんだボディーイメージを改善していくかが重要になってきます。

水曜日

解離性健忘

解離性健忘とは、最近の身近に起こったことの記憶が、脳の異常がないにも関わらず起こる神経症のことです。

健忘になる出来事は、突発的な事故とか身近な人の死とか、相当なショックな出来事に関係しています。忘れてしまっている範囲は、全部ではなく部分的に記憶がない状態がほとんどです。

健忘の状態になると、当人は不安になり、落ち着かなくなったりたまに抑うつになるケースもあるようです。

例えば格闘技の試合で、その試合の出来事が全く思い出せないという状態になります。

これは脳の働きで、ショックな出来事から人を回避しようとする働きが原因で起こるのだと思います。

月曜日

PTSD(外傷後ストレス障害)

PTSD(外傷後ストレス障害)は、阪神淡路大震災やベトナム戦争を思い出していただけるとわかるように、人間にとって究極的にストレスの多い出来事に合った時に引き起こされる障害です。

PTSDの症状は、生活上の様々なことに関して無感覚になったり、実際に起きた出来事をリアルに思い起こすフラッシュバックという症状、アヘンドニアという快楽喪失状態などがあり、それとともに自律神経が過覚醒を起こしたり、抑うつ状態になったりします。

通常はショックな出来事から、数週間から数か月後に発症するので、すぐにそのような状態にはならないです。

PTSDの多くは、治療によって回復していきますが、中には症状が慢性化してしまうこともあるようです。

薬物療法としては、現在抗うつ薬や抗不安薬を使用することが多いようです。

できれば薬物療法だけでなく、いろいろな周囲のサポートが必要になってくると思われます。

土曜日

急性ストレス反応

急性ストレス反応とは、あるストレスに対して引き起こされる一過性の障害です。

どんなストレスによって急性ストレス反応が引き起こされるかというと、たとえば家が火事に合ったとか肉親の死や、事故にあったとかといったような出来事に対して引き起こされます。

ストレスの原因は人によって違いますし、どれだけストレスに対して強いかどうかというレベルも急性ストレス反応が引き起こされるかどうかのカギを握っています。

たとえ同じ環境のストレスを他の人間も受けていたとしても、すべての人がストレス反応が起きるわけではないということです。

急性ストレス反応の具体的な症状は、初期の段階は刺激があっても理解できない等の、注意力がなくなってしまいます。その後パニック不安や発汗をしたりといった自律神経症状が見られたりします。

ほとんどの場合は、ストレス反応を引き起こす原因となる出来事から2~3日後には落ち着く一過性のものです。

稀にその間の出来事を完全に忘れてしまっている場合もあります。これは人間の脳の防衛機制が働いたためと考えられます。

水曜日

神経症におけるとらわれの機制

神経症の症状がでる理由として、精神科医である森田正馬は神経質性格の中に起こる「とらわれの機制」に原因を求めました。

とらわれの機制とは、精神相互作用と思想の矛盾に分けることができ、精神相互作用は心臓に注意を向けることによって別に病気でもないのに、心臓が苦しくなったりしてしまうという作用です。注意を向ければ向けるほど自律神経に作用して一層心臓の動悸がはげしくなるという悪循環に陥るのです。

思想の矛盾は、たとえば人前に出ると緊張して赤面してしまう人がいたとして、その人が神経症になりやすい神経質性格ならば人前にでてもっと堂々としていなければ強いという意識をすればするほど、赤面してしまうのです。

森田正馬はこうして自分で意識すればするほど悪循環を起こす、神経症の発展につながるとらわれの心理があるということを示しています。

赤面症などの神経症の場合は、まずそういった自分の頭で何とかコントーロールしようというとらわれの認知を変えていく方法が神経症の改善に役立ちます。